転職の知識は一生モノ!

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だが、多くの卸売業はいまだに生・配・販三層という分業構造の中で、配荷という機能だけに自らを固定しているとしか思えない。 そのことが、卸売業の自主的な存立基盤を確立できない最大の要因と言える。
また、旧来からの業界構図が大きく塗り変えられる状況の中で、二次、三次卸は転・廃業、または大手卸売業に吸収・合併される道筋が鮮明化しつつある。 変革する小売業態に対応した新しい卸売業態像を確立しなくては、生き残るのが困難となってきたのである。

「ベンダーという呼び方は、どうもいやだね」とある卸売業界団体の会長は笑いながら言った。 だが、地方ではすでにローカルースーパーマーケットの専用納品業者に転換を余儀なくされた繊維問屋も見受けられる。
地方の老舗問屋が力尽きて、特定小売業のベンダーと化す傾向は今後さらに増えるだろう。 バブル経済の高まりとともに事業所数を増加させてきた卸売業は、バブル経済の破綻とともにその虚弱体質を暴露させ、一気に再編・淘汰の方向に走り出した。
すでに述べたように環境の変化に合わせて流通業界の各種制度が改革され始めている。 だが、いくら制度が変わり、モノを流す仕組みを変えようとしても、各企業の経営方針や組織体制が改善されなければ流通業界は依然として暗黒大陸のままである。
日本の流通業界が消費者や諸外国から本当に変わったと評価されるためには、従来の生・配・販三層の分業構造を統合することが必要である。 特に重要なのは、“なれ合いや持たれ合い”となっている不透明な商慣行に鋭いメスを入れ、本格的公正競争の秩序を形成しなければならないことである。
消費を起点とする流通システムへとすべての流れが逆転している現在、合法的な取引関係の形成をめぐって経営の評価基準を見直す時代となった。 流通に介在する企業すべてが試行錯誤の時期に来ている。
変化を恐れず、望ましい流通像に近づこうとする努力が必要なのである。 こうした観点に立ち、新しい変革の方向性と転換への視点を整理した。
その要点は「流通パラダイムのシフト」に尽きることが日本の流通業界の発展に少しでも寄与できれば幸甚である。 なお、これを世に問うことができたのは、流通に介在する多くの革新的企業経営者の絶大なるご協力があったからである。
この場を借りて厚くお礼を申し上げる次第である。 また、そのような貴重な機会は私の前職であるR研究所における研究活動によって得られたものである。

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